“の”アトリエの役割を脳科学の側面から考えると・・・
人は「やらなければいけない」という強い使命感を感じたときにノルアドレナリンという神経伝達物質が分泌されます。
これは人のモチベーションを高める「やる気スイッチ」のひとつですが、弱点が2つあります。
それは過剰に分泌されると攻撃的になったりパニックを誘発したりすること、そして集中する対象がコロコロ変わりやすくなってしまうこと(気が散る状態)です。
その弱点を補うのが「ドーパミン」という神経伝達物質です。
ドーパミンが分泌されるのは「やりたい」「知りたい」「実現したい」といった、前のめりの強い願望や欲求を持ったときです。ドーパミンはノルアドレナリンと同時に分泌されることで「気の散りやすさ」を低減してくれます。
現在の日本には「あれをしなさい」「これをしなさい」と子どもたちにノルアドレナリン性のモチベーションを喚起する環境はいたるところにあります。
それが多すぎて精神的に追い詰められる子どもたちも少なくありません。
しかし、かつての日本にはドーパミン性のモチベーションに基づく教育が存在していました。それが寺子屋や私塾です。
私たち“の”アトリエでは、多様な講師陣と外部講師の要請により、斜めの関係で子どもたちの「やりたい」「知りたい」「実現したい」という願いに応え、ノルアドレナリン性とドーパミン性のモチベーションをうまく使って子どもたちの脳の力を引き出すことを、目指しています。
引用「自律する子の育て方」工藤勇一 青砥瑞人著 SB新書
